仮縫いと下絵
白生地が決まったら寸法を決めます。なで肩、いかり肩、豊かな胸…洋服とは違い着物はおおまかなようで実は着る人の体型を素直に映し出してしまいます。着る方の体型にあうようにお客様の寸法で仮縫いをし、原寸大に描いた図案は、硝子板の上に置いて下から灯りで透かし、白生地に写していきます。これには、古く江戸時代からの技法で、青花(露草の花の絞り汁をわしに湿らせたもの)を使います。この露草の汁は水洗いできれいに消えてしまうという大変都合の良い材料です。先人の知恵です。下絵を写し終わりましたら、試着をしていただき、必要あれば修正をします。微妙に図案や模様の位置を変えたり、地色のぼかしの見当をつけるなど、着る方の短所を補い、仕上がりの着姿がより美しくなるよう、細部を確認致します。胸模様の位置、裾模様の高さ、そして後模様の位置等も見落とせないポイントです。また、お客様も、この試着の段階でうっすらと着物全体のイメージを想像していただくことができます。 |